アゲハ飼育日誌2019年第9稿:
とあることがきっかけで、蝶と蛾の違いについて調べました。
蝶と蛾。日本では受ける印象がだいぶ違うのではないでしょうか。
でも、明確な区別は難しいことがわかりました。
そんな話も含む本稿は、心温まるトピックから。(笑)
ヒロオビトンボエダシャク
2019.6.11
かみさんが得体の知れない”蝶”を連れて帰ってきました。
団地の外廊下の排水口に落ちていたので、かわいそうに思って拾ってきたとのこと。
かみさんはアゲハを飼うようになって、生き物すべてが愛おしくなったそうなので。
救済
アゲハと同じように薄めた蜂蜜を与えると、ぐいぐい吸い始めました。
よほど空腹だったのか、無心(?)で吸っています。
果たしてこれは蝶なのか。
最初は翅を閉じていたので、蝶だと思っていましたが、調べてみたところ「ヒロオビトンボエダシャク」という蛾でした。
蜂蜜をしこたま飲んだヒロオビトンボエダシャクは、すっかり元気になりましたので、ベランダの山椒にとまらせました。
あぁ、今度は翅を開いています。
蝶と蛾の違い
ヒロオビトンボエダシャクは分類上「チョウ目シャクガ科エダシャク亜科」。
「チョウ目」だけど蛾。あまり首を突っ込みたくないところですが、そもそも蝶と蛾の違いって何だろうと思って調べてみました。
蝶と蛾の区別は難しく、例外が多いものの、概ね以下の方法で区別できるようです。
- 活動時間帯: 蝶は昼間。蛾は夜間。
- 触覚の形状: 蝶は先が膨らんだこん棒状。蛾はくし状か、先がとがっている。
- とまっている時の翅の開閉: 蝶は閉じていることが多い。蛾は開いている。
- 胴体の太さ: 蝶は細い。蛾はいろいろ。
- 翅の構造: 蝶は後翅が前翅の下にせり出ている。蛾には前翅と後翅をつなぐ「翅棘(しきょく)」と呼ばれる棘がある。
私は子供の頃に「とまる時に翅を閉じていれば蝶、開いていれば蛾」と覚えていましたが、ほかにもいろいろな区別の仕方があったのでした。
これをヒロオビトンボエダシャクに当てはめてみると、活動時間帯は昼間なので蝶、触覚は先がとがっているので蛾、とまっている時の翅の開閉は定まらず、胴体は太いので蛾、翅の構造は蛾、ということになります。
昼行性の蛾ということですね。
蝶は派手、蛾は地味、という区別は間違っていて、地味な蝶もいれば、派手な蛾もいます。それはわかっていても「なんとなく蝶は美しく、蛾は気持ち悪い」という人が多いような気がします。
ただ、インスタグラムでは蛾の愛好家も少なくないので、それは偏見なのかもしれません。
またビン好き
2019.6.11
またしてもビン好きアオスジ幼虫。
前回の日誌 に出てきたのは茶色いビンでしたが、今回は透明のビンです。
こんなに目立っていいのか。
見事な擬態でクスノキの葉っぱに紛れ込む蛹と、同じ固体とは思えない大胆さです。
なんと、この日の夜、ここで脱皮しました。
これは脱皮のあと、脱け殻を食べるところです。
お面は残しました。
これはいつものことです。
一緒に眠る
2019.6.12~13
アオスジマンションで2頭目が羽化。
朝出かける前にベランダの木にとめていったのですが、気温が低いせいか、午後になっても飛び立たず、結局部屋に戻しました。
翌日は晴れるということで、その日はお泊り。同じ部屋で就寝。
と言っても、蝶々さんは壁で。コーンヘッズと同じですね。
わかりますか? ダン・エイクロイド。
昼間はベランダの壁に張り付いていた。
2019/6/14
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