これはモンシロチョウの幼虫? それとも蛾の幼虫? ぱっと見わからないかもしれません。
モンシロチョウの幼虫とよく間違えるのはコナガ(小菜蛾)の幼虫。それでも、よく見ると明らかな違いがあります。うちで観察していてわかりました。
この記事をご覧になれば、両者を容易に見分けられるようになるでしょう。
モンシロチョウの幼虫とコナガの幼虫の見分け方
モンシロチョウの幼虫とコナガの幼虫には、少なくとも6つの違いがあります。購入したブロッコリーの葉っぱに両方とも付いていて、育てているうちに気づきました。
【大きさ】モンシロチョウは大きい コナガは小さい
まず、大きさが違います。
コナガは大きくなっても1cm程度。
モンシロチョウは3cmぐらいまで大きくなります。
【色と質感】モンシロチョウは光沢 コナガは艶なし
拡大しないとわかりにくいですが、表皮の色と質感が違います。

コナガ
光沢がない、あせた緑色。黒くて太い毛がパラパラ生えています。

モンシロチョウ
光沢がある、あざやかな緑色。白くて細い毛がふさふさ生えています。
【動作】モンシロチョウはもっさり コナガはきびきび
動きは対照的です。
大きい幼虫が小さい幼虫に触れた時のリアクションをご覧ください。
コナガ
まるで倍速。うんちとオシッコのおまけ付き。
モンシロチョウ
もっさりしていますね。
【尻の形状】モンシロチョウは丸 コナガは二股
お尻の形状の違いは一目瞭然。

コナガ
わかりやすい2本の突起。

モンシロチョウ
すっきり丸い。
【糞処理】モンシロチョウは落とす コナガは飛ばす
これはおもしろいです。
コナガ
こんな感じで吹っ飛ばすので、広範囲に糞が散らばります。
モンシロチョウ
ポトっと落とします。
【蛹化の仕方】モンシロチョウは糸掛け コナガは繭
これは蛾と蝶の違いですね。

コナガ
繭を作って蛹化。

モンシロチョウ
糸を掛けて蛹化。
成虫は色も形も大きさも全然違う
せっかくなので、ついでに成虫も載せておきます。
どちらも生まれたて。羽化して間もない時。
コナガ
モンシロチョウ
幼虫と違い、成虫は色も形も大きさも全く異なります。
ヨトウガの幼虫との違い
ヨトウガの幼虫もモンシロチョウの幼虫と似ていますが、夜行性で日中は土に潜ります。
外見もコナガほどは似ていません。こちらの記事をご覧になってみてください。
モンシロチョウ幼虫の育て方
モンシロチョウもコナガも、アブラナ科植物を食草とする鱗翅目。
前述のとおり、コナガは葉っぱの上で蛹化しますので、放っておいて大丈夫ですが、モンシロチョウは少々手間が掛かります。
モンシロチョウの育て方や成長過程は、こちらの記事でご覧ください。
あとがき
以上、モンシロチョウの幼虫とコナガの幼虫の見分け方でした。
農家の人にとってはどちらも害虫。使う農薬が異なるかもしれません。
うちのように趣味で飼育する人は、捉え方がいろいろでしょう。モンシロチョウはいいけど、コナガは嫌だと言う人がいるかもしれません。
いずれにしても、この記事がお役に立てば幸いです。
2021/5/30,2023/2/17
コメント
うちの庭のカブと大根の葉の周りをシロチョウが飛び、産卵するのを見届けて、そのあたりのカブとダイコンを収穫し、葉の卵を確認して観察していたのに、あっという間に糸を張ったサナギになり、おかしいぞと思ってここにたどり着きました。
コナガ、知りませんでした。
ありがとうございます。
孵化、蛹化、そして羽化に、どれくらい時間がかかるのかごぞんじですか?
コナガの蛹化は早かったです~。
昨年の飼育日誌を見てみましたが、発育段階の日数までは記録していませんでした。ご期待に沿えず申し訳ありません。
モンシロチョウより成長速度が格段に速いのは間違いないです。
とても役立ちました!
モンシロチョウだったら育てようと思いましたが、コナガでした( Ꙭ)…
そうでしたか。それは残念。と言うと、コナガに失礼か。
すごく役に立ちました。
ありがとうございます。
それはようございました。ご丁寧にありがとうございます。