クロアゲハとナミアゲハ。
成虫の違いは一目瞭然ですが、幼虫の違いはパッと見わからないかもしれません。
両方並べてみれば、すぐわかります。並べてみますので、見比べてみてください。
クロアゲハとナミアゲハ幼虫の違い
齢数ごとに並べます。
アゲハチョウの変態に関しては、こちらの記事 をご覧ください。
1齢幼虫


クロアゲハには上下に2本ずつ突起があります。
孵化直後の色はクロアゲハが白っぽく、ナミアゲハは黄土色。どちらも徐々に色が濃くなります。
2齢幼虫


1齢幼虫と同様、クロアゲハには上下に2本ずつ突起があります。
ナミアゲハは中央の白い模様が目立つようになります。

いわゆる鳥の糞。
3齢幼虫


クロアゲハは上下2本の突起が目立たなくなり、全体的にテカってきます。
ナミアゲハは黄色いポチポチが目立つようになります。
4齢幼虫


クロアゲハはテカっていて、背面に2か所白い模様があります。
ナミアゲハのおしりのほうの白い模様は側面だけ。背面にはありません。
5齢幼虫


ナミアゲハはずんどう。クロアゲハは胸部が太く、正面から見ると蛇っぽく見えます。

こんな感じ。

確かに。

左: ナミアゲハ 右: クロアゲハ
横から見ると模様がだいぶ違いますね。
クロアゲハのほうが色が濃く、触るとぷにぷに。ナミアゲハはカサカサ。

幼虫の食べ物
食草(食べ物)はクロアゲハもナミアゲハもミカン科植物です。
詳しくはこちらの記事でご覧ください。
前蛹・蛹の違い
ついでに前蛹と蛹も載せておきます。
前蛹


クロアゲハは腹脚の辺りが全体的に白くなります。
ナミアゲハは腹脚だった所の斑点が残っています。
蛹


クロアゲハは頭部の突起が目立ちます。

バルタン星人ぽいね。
クロアゲハはナミアゲハよりひと回り大きいです。
色や模様は蛹化する環境によって変わるので、判断材料にはなりません。
あとがき
以上、クロアゲハとナミアゲハの幼虫の違いについて書きました。
両者は形状だけでなく性格も異なり、クロアゲハのほうがおっとりしています。臭角は滅多に出しません。
因みに臭角の色はクロアゲハが濃いピンク、ナミアゲハはオレンジ色。
アゲハチョウの幼虫に関する総括的な情報は、こちらの記事でご覧ください。
2022/6/4,8/5
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