ナガサキアゲハの幼虫を育てようと思っていますか? ナガサキアゲハは珍しいアゲハチョウですが、幼虫の飼育方法はごく普通。他のアゲハチョウと何ら変わりません。
幸いうちでも育てることができましたので、飼育記録を残しました。この記事をご覧になれば、飼育方法だけでなく、幼虫の食べ物(餌)、大きさ、特徴、見分け方もわかります。
大きさ、特徴に関しては、よく比較されるクロアゲハと並べて書きました。両者の違いがよくわかるでしょう。
ナガサキアゲハの幼虫【飼育】
食べ物(餌)はミカン科植物
食べ物(餌)はミカン、ユズ、レモン、キンカン、グレープフルーツなどの葉っぱ。
ナガサキアゲハの食草はナミアゲハやクロアゲハなど、多くのアゲハチョウと同じミカン科植物です。
こんな感じでもりもり食べます。
飼育方法はごく普通
飼育方法はごく普通。ほかのアゲハチョウと何ら変わったところはありません。
蝶になるまでの育て方はこちらの記事でご覧ください。
特徴・大きさ(クロアゲハと比較)
外見の特徴をクロアゲハの幼虫と比べて見てみましょう。
両者の見分け方がわかります。大きさはほとんど同じ。終齢幼虫はナガサキアゲハのほうが若干大きくなります。
1齢幼虫
2~5mm
両方とも前後に目立つ突起が2本ずつ。
色はナガサキアゲハのほうが淡く、緑っぽく見えます。
2齢幼虫
5~15mm
ナガサキアゲハのほうが中央の白い部分が目立ちます。
若齢幼虫はよく似ていますね。
3齢幼虫
15~25mm
ナガサキアゲハは依然として前後の突起が目立ち、クロアゲハは目立たなくなります。
4齢幼虫
20~30mm
ナガサキアゲハはヨモギ色になり、背中に青い点々が現れます。
5齢幼虫
30~70mm
体形は似ていますが、背中の模様が全然違います。
ナガサキアゲハの幼虫【蛹化~羽化】
終齢幼虫は糸掛けをして前蛹、前蛹は脱皮して蛹、蛹は羽化して成虫に変態します。
前蛹~蛹
まず蛹化。
糸掛け直後の前蛹。
1~2日経って脱皮。
脱皮直後の蛹。
落ち着いた色になりました。
特殊な例ですが、4齢幼虫から蛹までの変態はこちらでもご覧になれます。
成虫
蛹化後、2週間前後で羽化します。
春型♂
春型♀
左前翅の欠損が残念やなぁ。
夏型♂
あとは夏型♀。
成虫の特徴は後翅の尾状突起が無いこと。
赤丸の部分が尾状突起。
大きさは前翅長(前翅の付け根から先端までの長さ)60~80mm。
ナミアゲハは40~60mmだよ。
日本最大級の蝶です。
ナガサキアゲハは珍しい
ナガサキアゲハの時期(活動期間)は4月~10月。
分布域は東北南部以南。珍しいアゲハチョウです。船堀界隈ではモンキアゲハと並んで超希少種。滅多にお目にかかれません。
イモムシガチャの中でもちゃんと希少種になっています。(笑)
ナガサキアゲハの幼虫【まとめ】
以上、ナガサキアゲハ幼虫の飼育、食べ物、特徴、大きさ、活動期間などについて書きました。お役に立てば幸いです。
アゲハチョウの幼虫に関する総括的な情報は、こちらの記事でご覧ください。
2022/10/1,2024/6/18
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