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アゲハ飼育日誌2407 我が家初の過齢幼虫 パッツンパッツン

アゲハ飼育日誌2024年第7稿:

■我が家で初めての過齢幼虫誕生

■自然界のアオいもはパッツンパッツン

■アオいも11子いっせいに孵化

■アゲハいもの記憶は遺伝する

我が家初の過齢幼虫

2024.10.10~

友人宅の丸裸になった山椒にへばりついていたナミいもを引き取りました。

ナミアゲハ5齢幼虫

やせ細っていて、見栄えが悪い。

山椒で育つと、このような黒い所が多い模様になります。

食草を山椒からミカンにコンバート。

ナミアゲハ5齢幼虫

モリモリ食べ始めました。

で、うちに来てから7日目の朝、

ナミアゲハ6齢幼虫

こうなっていました。

模様が見栄えの悪い山椒型から柑橘型に様変わり。食草の変化でこうも変わるものか。

最初は別の幼虫かと思いましたが、

これが落ちていたので、脱皮したことがわかりました。

脱け殻食べなかったのね。

我が家初の6齢幼虫。発育が悪いと5齢幼虫でも脱皮するというのは本当でした。

ずっと外にいたので寄生されていないか、過齢幼虫はちゃんと蛹化できるのか、と心配しましたが、

杞憂でした。

友人宅の庭は夜も明るいので、おそらく羽化してしまうだろうと思っていたら、

予想どおり。かわいそうな晩秋の羽化。

ともあれ、我が家初の過齢幼虫は無事に羽化まで辿り着きました。

パッツンパッツン

2024.10.12~

前々回の日誌 で、アオスジアゲハの成虫は自然界と家飼いとではぜんぜん違うと書きましたが、幼虫も結構違います。

これは自然界の5齢幼虫。色が濃くて、パッツンパッツン。

それに対して、家飼いの幼虫はこんな感じです。

アオスジアゲハ終齢幼虫

色が薄くて、触るとふにふに。ほかのアゲハチョウと比べて死亡率が高く、今年も例年どおり、よく死にます。

蛹の大きさも違います。

左が家飼い、右が自然界の脱け殻。かなり違います。

自然界のはたくましい。

アオいも11子

2024.10.20~

卵や幼虫の採取はまだ続いています。

こんな脇芽に11個も産卵。この時期あるある。蝶は後のことまで考えません。

アオスジアゲハの卵はよく タマゴコバチ に寄生されますが、これは全員無事に孵化しました。

11子。果たして何匹越冬できるか。

アゲハの記憶の遺伝

友人が教えてくれました。ご存じの方も多いでしょう。

10歳の少年が発表した「アゲハの記憶の遺伝」研究。

丈くんはアゲハ蝶の幼虫にラベンダーの匂いをかがせながら、電気ショックを与え、「この匂いを嗅ぐと嫌なことが起こる」と覚えさせた。そして成虫になってからの匂いに対する反応を調べた。すると、68%の蝶がラベンダーの匂いを嫌がり、その子や孫も同じようにその匂いを避けたという。

68%なので「ほとんど」「大半」とは言えませんが、幼虫期の記憶が成虫にも引き継がれ、子や孫に遺伝するとのこと。驚きました。

うちのベランダに来る蝶は、うちで育った子なのかもしれません。

それはどうかな。

おまけ

おまけの画像:

卵の殻に残った”歯形”がかわいい。

茎に定位したナミアゲハ前蛹

今年はなぜかワンダリングしないで、ビン刺しの茎に定位する幼虫が続出。

みんなこうしてくれるといいのにね。

2024/11/8,9

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