アゲハチョウの前蛹や蛹が落ちた、あるいは糸が切れたり、おしりの固定が外れたりしてしまいましたか?
いずれの場合も、そのままでは死んでしまうか、ひどい羽化不全になるでしょう。
どうしたらいいのか。
救済方法を書きますので、どうぞ参考になさってください。
アゲハチョウの前蛹や蛹が落ちた
どの種類のアゲハチョウでもやることは同じです。
前蛹の救済方法
アゲハの前蛹が落ちたり、宙ぶらりんになったりすることは時々生じます。
例えば、

糸掛けに失敗して落ちたり、

おしりの固定が外れて、宙ぶらりんになったり。
いずれもこのままではまともに脱皮できません。
救済方法はとても簡単。ティッシュペーパーやキッチンペーパーを漏斗状にして、適当な大きさの容器に入れ、そこに前蛹を置くだけ。

こんな感じです。

翌日、無事蛹になりました。
こちらの動画が参考になります。
追記(2021.6.13):
もっと簡単な方法がありました。前蛹をティッシュペーパーの上に置くだけです。
この方法で脱皮できなかった例はないそうなので、やってみてもいいかもしれません。

ゆみちんさん、ありがとうございます。
蛹の救済方法
蛹も糸が切れて落ちたり、宙ぶらりんになったりすることが時々あります。加えて、別の場所に移動させたいということもあるでしょう。
そんな時はどうしたらいいでしょうか。
蛹ポケット
蛹を蛹ポケットに入れるといいでしょう。
こんな感じです。



適当な紙を円錐状に丸めて、割り箸に貼り付け、上に水平の棒を付けるだけ。
羽化した蝶は上に歩いて行き、ぶら下がって翅を乾かします。
こんなふうに。
細かい点に関しては、こちらの動画を参考になさってください。
蛹ポケットのメリットは観察、撮影がしやすいこと。
我が家では基本的に、撮影しにくい場所で蛹化した蛹はすべて蛹ポケットに移しています。
寝かせ方式
「蛹ポケットなんて面倒臭い」という人は、”寝かせ方式”がいいでしょう。
こんな感じで、蛹をただ置くだけです。
ぐんま昆虫の森でもやっているとのこと。
こちらはトロ箱に入れているだけ。

楽でいい。
このように、”寝かせ方式”はフォロワーさんから教わりました。

なーさん、ねぎまきさん、ありがとうございます。
我が家でも一度だけやったことがありますが、無事に羽化しました。
注意点が1つ。
必ず蛹の前方に枝や割り箸を立てておくか、ネットを張っておくなどして、羽化した蝶が翅を伸ばして乾かせるようにしてください。
追記(2021.4.25):
羽化の動画を入手。
こんな感じで出てくるんですね。
”寝かせ方式”の羽化は初めて見ました。

猫いもむちさん、貴重な映像をありがとうございます。
落ちなくても救済
前蛹も蛹も糸が切れたり、おしりの固定が外れたりしたら、放置してはいけません。
長時間放っておくと、不完全な脱皮になったり、羽化不全になったりします。
こちらの記事に実例があるので、ご覧になってみてください。
アゲハチョウ飼育FAQ
以上、アゲハチョウの前蛹や蛹が落ちたり、宙ぶらりんになったりした時の救済策を書きました。
お役に立てば幸いです。
アゲハの飼育をしていると、いろいろな疑問やトラブルが生じるでしょう。当サイトでは、これまでに蓄積した飼育ノウハウを共有できるようにしています。
お尋ねになりたいことがあれば、FAQをご覧になってみてください。
答えが見つかるかもしれません。
アゲハチョウの幼虫に関する総括的な情報は、こちらの記事でご覧ください。
2021/4/20,9/26
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