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【アゲハチョウ幼虫大全】育て方 餌 時期 種類 見分け方とか

我が家では毎年300匹ぐらいアゲハチョウの幼虫を育てています。

これまでたくさん育てて、いろいろなことがわかりました。

育て方、食べる葉っぱ、種類、見分け方、活動時期、おもしろい習性など。

この記事をご覧になれば、大方幼虫のことがわかるでしょう。

それにしても、「大全」とは大きく出過ぎたか。(^^;)

アゲハチョウの幼虫

誕生

アゲハチョウの卵は産卵後、概ね3~5日で孵化。

幼虫はこんな感じで出てきます。

ナミアゲハの孵化。10倍速。

このあとしばらく休んでから、卵の殻を食べます。

無駄を出さないエコな習性に感心。

うまいのかなぁ。

このあと幼虫は脱皮を繰り返して、ぐんぐん大きくなります。

育て方

幼虫の飼育は難しくありません。

  • 準備するもの
  • 餌(食べる葉っぱ)
  • 飼育環境
  • 寄生虫対策
  • 蛹化の準備
  • 羽化の準備
  • 越冬の準備

など、飼育全般に関してはこちらの記事をご覧ください。

種類

我が家で育てたことがあるアゲハチョウは以下のとおり。

(終齢幼虫と成虫)

ナミアゲハ

クロアゲハ

アオスジアゲハ

キアゲハ

ジャコウアゲハ

ナガサキアゲハ

モンキアゲハ

もっと増えてほしい。

これら以外に、国内で観察できるアゲハチョウは以下のとおりでしょう。

カラスアゲハ

ミヤマカラスアゲハ

オナガアゲハ

シロオビアゲハ

ミカドアゲハ

ベニモンアゲハ

これらは残念ながら、船堀界隈(都市部)では見たことがありません。おそらく生息しているのは、カラスアゲハとオナガアゲハぐらいでしょう。

ということで、画像はありません。

こちらのサイトでご覧になれます。

見分け方

ほとんどの幼虫は若齢と終齢で様相が異なり、ぱっと見の色は若齢が、終齢がです。

と言っても例外が多く、色や模様も多様なので、すべて一目瞭然で見分けられるわけではありません。

幼虫の判別で私が参考にしているのは 蝶の幼虫図鑑 です。

ナミアゲハとクロアゲハの見分け方は、こちらの記事でご覧ください。

活動時期

アゲハチョウが活動する時期は3月から10月まで。その間、概ね3~5回世代交代します。

概ね9月以降に産まれた幼虫は越冬します

幼虫のままでは越冬できません。蛹になって越冬します。

成虫は越冬蛹から羽化した個体を春型、それ以降の世代を夏型と呼び、大きさや翅の模様が異なりますが、幼虫の形状は年間を通じて変わりません。

成虫の春型と夏型に関する詳しい情報は、こちらの記事でご覧ください。

餌の食べ方

幼虫の餌の食べ方はユニークです。

クロアゲハは几帳面

クロアゲハは柑橘類の葉っぱをこんなふうに食べます。

まず、主脈(葉っぱ中央の太い葉脈)の片側だけを付け根のほうから食べます。

その後、残った片側を同じように食べます。

几帳面。

最後に残った主脈はこうします。

結構時間がかかるので、早送り。

なんでここまで苦労して主脈を切り落とすのか。

おそらく、食痕を残さないため。つまり天敵に居場所を突き止められないようにするためでしょう。

ナミアゲハは芸術的

ナミアゲハも基本的に同じ食べ方をしますが、主脈は切り落としません。

面倒臭いことはしないたちか。(笑)

山椒の葉っぱはこのように手前から1枚ずつ平らげていきます。

そのため、枝ぶりがこんな芸術的な形に。

我が家ではこれを“生け青虫”と呼んでいます。

アオスジアゲハは早食い

アオスジアゲハはやみくもに早食い。

前者のような几帳面な食べ方はしません。

速い‼

クスノキの葉っぱは柔らかいためか、主脈も一緒に一気食い。

他の幼虫と比べると食べるスピードがやたら速く、早送りの動画を観ているようです。

それでも用心深く、すごい勢いで食べていても、周りで物音がしただけで食べるのをやめます。しばらくそのまま動きません。

臆病者。

食べ残した葉っぱはこうします。

葉っぱの付け根まで戻り、食べ残した葉っぱを切り落とします。

あとで食べればいいのに。

もったいない。

なんでこうするのか。

これもおそらく食痕を残さないため。防衛策でしょう。

おもしろい習性

餌の食べ方以外にも、おもしろい習性がいろいろあります。

餌場とホームは別

基本的に餌場とホーム(摂食時以外の居場所)は別にします。

つまり、自分のホームにする葉っぱを決めていて、空腹になるとそこから出掛けていって餌を食べ、食べ終わるとホームに戻ってくるということ。

ホームに戻ってくると、葉っぱ全体を一度巡回します。留守中に異変が起きていないかどうか、確認しているのかもしれません。

用心深いね。

それから定位置に鎮座。

ホームにしている葉っぱの中なら、どこでもいいわけではありません。

ホームで休憩中。

このように食痕から離れた所で落ち着くのも、おそらく防衛本能でしょう。

大きくなるとホームを独占

体が小さいうちは、

このようにホームを共有していますが、大きくなってくると独占したがります。

ホームに侵入者が入ってくると、こうなります。

すごい剣幕ですね。

でも、こういうこともあります。

仲良く同居? それとも追い出せなかったのか。

でも、これは一時的です。

糞は自分から遠ざける

当然ながら、ホームにしている葉っぱではよく糞をします。

糞が下に落ちればいいのですが、葉っぱに乗ったままだと、

吹っ飛ばします。

手際じゃなくて”口際”がいい。

これはホームに限ってのことではありません。

食べている途中で気づきました。

近くに糞がたくさんたまっていると、わざわざ降りてきて片づけることも。

これはナガサキアゲハの4齢幼虫。

かみさんが意地悪をして糞を寄せています。

これもおそらく居場所を突き止められないようにするためでしょう。

脱皮のあと脱け殻を食べる

脱皮した後は自分の脱け殻を食べます。

これはクロアゲハ4齢幼虫の脱皮。

最後、口から何か出したように見えますが、それは頭部の抜け殻です。

このあと、戻ってきて脱け殻を食べます。

卵の殻を食べるのと同様、クリーンなエコロジー。

栄養補給と共に、これもおそらく居場所を知られないようにするためでしょう。

前蛹~蛹~成虫

以上、アゲハチョウの幼虫についていろいろ書きました。

前蛹が脱皮して蛹になり、羽化する様子も載せておきます。

蛹化

前蛹の脱皮。

途中からですが、こんな感じです。

前蛹の脱皮は概ね7分前後かかります。

疲れそう。

羽化

ナミアゲハ、キアゲハは蛹化後概ね7~10日、クロアゲハなどの大型種は10~14日で羽化します。

これはクロアゲハの羽化。

気持ちええやろなぁ。

あとがき

以上、アゲハチョウの幼虫を育ててわかったあれこれについて書きました。

お役に立てば幸いです。

ちっぽけな虫でも、観察しているといろいろな発見があっておもしろいですね。

興味は尽きないというほどではありませんが、昆虫学者の喜びが少しわかったような気がします。

ほんまか。

2018/2/24,2022/9/20

コメント

  1. そのこ より:

    こんにちは。
    サイト、いつも有り難く参考にさせて頂いています。
    元気に成長していた幼虫が蛹化の途中で失敗している模様です。何故か下半分だけ脱皮してしまい、上半分の皮が残ってしまいました。霧を拭いてふやかして、なんとか取れるだけの皮はピンセットで外したのですが、肝心な頭の部分がどうにもなりません。無理をして傷つけては不味いと思うのですが、お面の部分とその下の節の間に大きなくびれがあるままにお面部分の皮が硬くなってしまっています。もしも救済の方法をご存知でしたご教授頂けないでしょうか?

    • たむら船堀たむら船堀 より:

      そうなってしまったら放置するしかないと思います。もしかしたら生き延びるかもしれません。

  2. あるさん より:

    小学校1年の息子がナミアゲハの幼虫を捕まえて来て、飼育中です。
    いつ蛹になるかなぁと様子を見ていたら、枝を行ったり来たり、逆さになったりし始め、何だろうと調べてこのブログに。分かりやすく、何より面白く、笑いながら読んでいて、ふと我が家の幼虫を見たら体に糸を付けようとしていて感動!挿入してあった動画を感激しながら見ていた最中だったので、同じ状況にまた感動。思わず、コメントをしています。うちの子は、糸を何度も何度も行き来してどんどん強くなっているようで、応援しながらのコメント書きです。幼虫の綺麗さと可愛い動きにメロメロです。情報をありがとうございました。ちなみに、糞吹っ飛ばし画像に爆笑しました。

    • それはグッドタイミングでしたね。アゲハチョウの飼育はお子さんの情操教育にうってつけでしょう。
      笑いと感動をお届けできてよかったです。糞飛ばしは こちらの記事 にも幾つかありますので、ご覧になってみてください。
      励みとなるコメント、ありがとうございました。

  3. まり子 より:

    コメントを書かせていただいている間に羽化してました!
    こちらは東海ですが、今は風が強いです。台風でも早くケースから出して放したほうが良いでしょうか?

    • たむら船堀たむら船堀 より:

      羽化しても翅が乾くまで、少なくても3時間程度は飛べません。自分から飛ぶまで待ったほうがいいのですが、台風の最中に放すのはかわいそうですよね。私なら台風が通り過ぎてから放します。

  4. まり子 より:

    いつもありがとうございます。

    アゲハの幼虫のためにレモンの葉を採集した時に、葉にくっ付いていた幼虫をそのまま飼育していました。初めは、他のナミアゲハの幼虫と変わりなかったのですが、だんだん身体の表面に光沢が出てきて、模様や形が一匹だけ野生的になってきました。他の五令より大柄ですし。自然の中で孵化した子なので個性的に育ったと思っていましたが、こちらのナガサキアゲハの幼虫の画像を見たらそっくりです。ナミアゲハの幼虫は飼育ケースで孵ったせいか、一度もツノを出したことがありません。その異質な幼虫はすぐに威嚇していましたが、私を覚えてくれたのか葉っぱで触っても怒らなくなりました。

    蛹が一つ、頭のほうから黒くなってきました。台風が過ぎたあとに羽化となりそうで、ほっとしてます。

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