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アゲハ飼育日誌2006 今季最初の越冬蛹羽化は悲話2つ

アゲハ飼育日誌2020年第6稿:

前回の日誌 の最後に「しばらく休みます」と書きましたが、予想外に早い再開となりました。

早くも今季最初の越冬蛹が羽化したので。

その話の前に、番外の羽化の話から。

ヤサイゾウムシ羽化

番外というのは、ハクサイやコマツナを食べる害虫とされるヤサイゾウムシ

親切のつもりが仇に

2020.2.19

土に潜っていたヤサイゾウムシの蛹( 前々回の日誌 )を掘り起こしました。

これが、突っつくとよく動きます。

アゲハの幼虫は、こんなに長い間動き続けることはありません。

甲虫の蛹はみんなこうなのか。

この蛹はなかなか羽化できずに困っていると思って、ピンセットで胴体の一部を引っ張ったりしていたら、死んでしまいました。

親切のつもりでやったことが仇に。

無知ゆえの失敗。申し訳ないことをしてしまいました。

すみません。

 

初めて見る成虫

2020.3.6

鉢植えの土に潜ったヤサイゾウムシの幼虫は3匹いたので、あと2匹いるはず。

そのうちの1匹がちゃんと成虫になって出てきました。

見慣れない虫がじゅうたんの上を歩いていたので、捕まえて調べてみたところ、ヤサイゾウムシの成虫とわかりました。

体長約1cm。

こんな地味でちっぽけな虫でも、幼虫から育てたと思うとかわいく感じます。

成虫は土に潜って眠るということなので、ベランダの鉢植えに移しました。

アブラナ科以外の植物も食べるそうですが、うちのベランダに食べられるものがあるかどうか。

無ければ、どこかに飛んでいくでしょう。

 

 

今季初の越冬蛹羽化

アゲハチョウ越冬蛹が羽化。

去年の越冬蛹最初の羽化は4月下旬だったので、不意打ちでした。

ベランダで

2020.3.4~5

かみさんが朝、鉢植えの水やりでベランダに出たところ、クスノキの枝にアオスジアゲハがとまっていました。

その木についている蛹は2匹だと思っていたら3匹いて、羽化した蛹はノーマーク。

意表を突かれました。

寒い日だったので、部屋の中に入れたところ、

枝にとまったまま、ずっと小刻みに羽ばたいています。

よく見ると、口吻は伸びたまま、後脚は曲がったままの羽化不全体。

枝にしっかりつかまれないからか、落ち着かない様子。

まだ外で生きていける気候ではないので、急遽かみさんが飼育ネットを組み立てて、中に入れました。

その後、なぜかほとんどの脚が硬直。

つかまることができず、倒れたまま翅をずっと動かしているので、いろいろ試して、なんとか安定姿勢維持。

これは羽化の翌日、最初で最後の日向ぼっこ。午後になって、このまま死んでいました。

少し蜜は吸ったものの、ずっと羽ばたいていたので体力の消耗が激しかったのでしょう。たった2日の命でした。

楽しみにしていた越冬蛹の羽化は不意に訪れ、こんな悲しい結末でしたが、もっと悲しいことがありました。

 

メーターボックスで

2020.3.4

アオスジアゲハの羽化を知り、「もしかしたら」とメーターボックスの越冬蛹を見てみたところ、なんと、ナミアゲハが羽化した状態で死んでいました。

痛恨の極み。慙愧の念に堪えません。

越冬蛹の箱をここ数日覗いておらず、その間に羽化していました。

それ以前に、羽化した蝶がつかまるための割り箸を貼り忘れ。

このとおり、ジャコウアゲハの蛹の上に貼ってあるような割り箸が、羽化したナミアゲハの脱け殻の上には貼ってありません。

羽化した蝶はつかまる所がなくて落下、翅を伸ばして乾かすことができず、そのまま力尽きたようです。

伸びきっていない翅だけでなく、お腹まで乾いていたので、死後2,3日はたっていたと思います。

暗闇の中でもがいて死んだ蝶を想うと、いたたまれない気持ちになるだけでなく、勝手に飼育しておいて死なせてしまった自責の念に駆られます。

かみさんは自戒を込めて、死んだ蝶の屍を取っておくとのこと。

気の毒すぎて、写真を撮る気にはなりませんでした。

 

あとがき

このように、今季最初の越冬羽化は残念な話になりました。

昨年暮れから羽化不全が頻発。寒い時期はそういうものなのか。

あとの越冬蛹10匹は、外で生きていける季節になってから出てきてほしいところ。

そう願わずにいられません。

 

2020/3/8,2022/2/10

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2020年飼育日誌

コメント

  1. かやつりぐさ より:

    今蛹が2つ、もう2ヶ月?くらいそのままです。いつ羽化するのか、知りたくてお邪魔しましたが、こんなに真夏の月に羽化しないのは、もう駄目みたいですね。ベランダのレモンと金柑に今日もアゲハが卵を産みに来てましたけど、羽化出来ないなら、別の木を捜してもらわねばいけないですね。ありがとうございました。

    • たむら船堀 たむら船堀 より:

      ごく稀に夏でも越冬スイッチが入ってしまう個体があります。6月に蛹化して翌年4月に羽化したという例がありました。
      全部ではありませんが、越冬蛹には特有の模様があります。こちらの記事をご覧になってみてください。
      死んでいる蛹は乾燥して軽くなります。