モンシロチョウの幼虫から何か出てきましたか? ふわふわとした綿菓子みたいな。それはモンシロチョウの代表的な寄生虫、アオムシコマユバチの幼虫群でしょう。我が家では何度も見ています。
アオムシコマユバチのうごめく幼虫や繭作り、羽化した成虫の動画を撮りましたが、結構気持ち悪いです。苦手な人は見ないほうがいいかもしれません。
あとで文句を言われないように、予め 閲覧注意 と伝えておきます。(笑)
それでもこの記事をご覧になるなら、アオムシコマユバチの幼虫がモンシロチョウの幼虫から出てきて、羽化するまでの様子がわかります。
モンシロチョウの幼虫から寄生虫
アオムシコマユバチとは
アオムシコマユバチは、ハチ目コマユバチ科に分類される寄生蜂。おもにモンシロチョウの若齢幼虫に寄生します。
宿主に直接産卵管を刺して産卵するため、アオムシコマユバチの卵は目視できません。卵は宿主の体内で孵化、成長し、外に出てきて蛹化、羽化します。
寄生の見分け方ですが、寄生されたモンシロチョウの幼虫は成長するにつれ、背中に複数の黒い点が現れます。
これは青虫の体内にいるアオムシコマユバチの幼虫。
うごめいているのがわかりますか? 中央と上部にうっすら白く映っています。
団体で出てきた
気づいた時には、すでにこうなっていました。
最初から見れなくて残念。
気持ち悪い。
これはどんな状況なのか。
アオムシコマユバチの幼虫20~30匹が青虫から出てきて、集団で繭を作っているところ。宿主から出てくると、すぐに繭を作り始めます。
どんなふうに繭を作るのか。
見事な繭作り
繭の塊から幼虫を1匹取り出して、
繭作りを最初から見せてもらいました。
こっちの都合で申し訳ない。
継ぎ接ぎ5倍速。
こうなるまでに、30分ぐらいかかりました。
見事な繭作り。
羽化した寄生蜂
繭(蛹)の塊をビンに入れておいたら、いつの間にか羽化していました。
羽化の瞬間を見れなくて残念。
数えてみたら、26匹。
これが逃げ出したら、うちのアゲハいもたちはどうなったか。
寄生蜂。全長3mmほど。
羽化後の入念なウォーミングアップ。
やる気満々のご様子。
寄生されたら助からない
寄生されたモンシロチョウの幼虫は助かりません。寄生虫が出てきた後、2~3日で死にます。
モンシロチョウの幼虫が寄生される確率は高く、成虫になる確率は1~2%( ぷてろんワールド「蝶の天敵」)。これは自然の摂理。仕方ありません。
我が家でも、寄生されている確率はアゲハチョウより断然高いです。
あとがき
以上、モンシロチョウの幼虫から寄生虫アオムシコマユバチが出てきたところ、繭作り、羽化した成虫の様子でした。お役に立てば幸いです。
アオムシコマユバチはモンシロチョウにとって最大の天敵ですが、農家の人にとっては益虫と言えるのかもしれません。
人間がアオムシコマユバチに刺されることはほとんどないようです。
安心。
モンシロチョウの幼虫についても知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
2021/6/1,2023/2/3
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