葉っぱの裏に整然と並んだマスカットのような卵。「何の卵だろう」と思いましたか?
我が家でも、アゲハの餌用に採ってきた葉っぱに付いていました。
調べてみたら、キマダラカメムシの卵と判明。放っておいたら、幼虫がわちゃわちゃ。
それはどんな感じなのか記録しましたので、ご覧になってみてください。

また、番外の話だね。
その前に、キマダラカメムシとはどんな虫なのか、簡単に紹介しておきます。
キマダラカメムシとは
キマダラカメムシ(学名: Erthesina fullo)とは、カメムシ目カメムシ科に分類されるカメムシの外来種です。
体長: 1齢幼虫は2mmほど。成虫は20~25mm。
発生時期: 4~11月。成虫で越冬します。
分布域: 本州以南。
食草: サクラ、カキ、ナシ、ウメ、モモ、アンズ、フジ、クワ、エノキ、クスノキなど多数。葉っぱや果実の汁を吸います。
キマダラカメムシの卵から幼虫が
卵を採取した日は5月28日。産卵日は不明。
孵化
卵はこんな感じで付いていました。

アオスジアゲハ用に採ってきたクスノキの葉っぱの裏。

直径1mmほど。
1箇所に12個産むことが多いようです。
最初は何の卵なのかわからなかったので、ツイッターで教えてもらいました。

「マスカット」という回答も散見。(笑)

6月1日。卵に謎の黒い三角形が出現。
これは「卵殻破砕器」と呼ばれる、幼虫の頭部に付いている器官。幼虫はこれを使って卵の殻を破り、外に出てきます。
その瞬間を見たかったのですが、気がついたら、こうなっていました。
6月3日7時42分。幼虫が11匹、わちゃわちゃ。
おそらく、卵の狭間にある共生細菌(親が残したカプセル)を吸っているのでしょう。
共喰い?
6月3日。

14時47分
共生細菌を吸い終わると、このように卵を囲む形で落ち着くようです。

模様がくっきりしてきました。
1個、まだ孵化していない卵がありましたが、
15時50分。また、わちゃわちゃし始め、

元に戻ったと思ったら、孵化していない卵の中身が、なんと無くなっていました。
幼虫の数は変わらないので、兄や姉たちに吸い尽くされてしまったようです。

これって、共喰い?

ああ無情。
脱皮
6月6日。

黄色から赤に変色。
もう卵の殻の周りにいる必要はありません。

6月8日7時39分。いつの間にか、1匹だけ先に脱皮。
あまりの変わりように、最初これを見た時は、別の虫が紛れ込んだのかと思いました。

2齢幼虫。体長5mm。
このあと、次々脱皮。
脱皮最後のところ。2倍速。
最初から見れなくて残念。

脱皮したてはカニかまか、ゆでエビか。
あとがき
以上、キマダラカメムシの卵から幼虫がわちゃわちゃ出てきて、脱皮するまでの記録でした。
何がしか、お役に立てば幸いです。

続報があれば追記します。
それにしても、しばらく待ってから、孵化しない卵の中身を吸い尽くしてしまうとは。
資源を無駄にしない習性に感心します。
2021/6/12
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