葉っぱの裏に整然と並んだマスカットのような卵。何の卵だろうと思いましたか? 我が家でも、アゲハの餌用に採ってきた葉っぱに付いていました。
調べてみたら、キマダラカメムシの卵と判明。放っておいたら、幼虫がわちゃわちゃ出てきました。それはどんな感じだったのか。記録しましたので、ご覧になってみてください。孵化して間もないキマダラカメムシの様子がわかります。
その前に、キマダラカメムシとはどんな虫なのか、簡単に紹介しておきます。
キマダラカメムシとは
キマダラカメムシ(学名: Erthesina fullo)とは、カメムシ目カメムシ科に分類されるカメムシの外来種です。
特段珍しいカメムシではありません。
大量発生することがあるようです。
キマダラカメムシの卵から幼虫が出てきた
卵を採取した日は5月28日。産卵日は不明。
孵化の瞬間は見られず
卵はこんな感じで付いていました。
アオスジアゲハ用に採ってきたクスノキの葉っぱの裏。
直径1mmほど。1箇所に12個産むことが多いようです。
最初は何の卵なのかわからなかったので、ツイッターで教えてもらいました。
「マスカット」という回答も散見。(笑)
6月1日。卵に謎の黒い三角形が出現。
これは「卵殻破砕器」と呼ばれる、幼虫の頭部に付いている器官。幼虫はこれを使って卵の殻を破り、外に出てきます。
その瞬間を見たかったのですが、気がついたら、こうなっていました。
6月3日7時42分。幼虫が11匹、わちゃわちゃ。
おそらく、卵の狭間にある共生細菌(親が残したカプセル)を吸っているところでしょう。
共喰い?卵は12個幼虫は11匹
6月3日。
14時47分
共生細菌を吸い終わると、このように卵を囲む形で落ち着くようです。
模様がくっきりしてきました。
1個、まだ孵化していない卵がありましたが、
15時50分。また、わちゃわちゃし始め、
元に戻ったと思ったら、孵化していない卵の中身が、なんと無くなっていました。
幼虫の数は変わらないので、兄や姉たちに吸い尽くされてしまったようです。
これって、共喰い?
ああ無情。
順次幼虫の脱皮が始まる
6月6日。
黄色から赤に変色。
もう卵の殻の周りにいる必要はありません。
6月8日7時39分。いつの間にか、1匹だけ先に脱皮。
あまりの変わりように、最初これを見た時は、別の虫が紛れ込んだのかと思いました。
2齢幼虫。体長5mm。
このあと、次々脱皮。
脱皮最後のところ。2倍速。
最初から見れなくて残念。
脱皮したてはカニかまか、ゆでエビか。
あとがき
以上、キマダラカメムシの卵から幼虫がわちゃわちゃ出てきて、脱皮するまでの記録でした。何がしか、お役に立てば幸いです。
それにしても、しばらく待ってから、孵化しない卵の中身を吸い尽くしてしまうとは。資源を無駄にしない習性に感心します。
ところで、カメムシは刺すのか。
稀に刺すことがあるようですが、私は今のところ、刺されたことはありません。
2021/6/12,2023/2/14
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