アゲハチョウの幼虫が蛹になるまでの期間には、どんな変化が現れるのか。気になるところでしょうか。その変化、すなわち蛹化の前兆がわかっていないと、戸惑うかもしれません。
この記事では終齢幼虫に見られる、蛹化が近いことを示す前兆を5つ挙げます。
別の記事に書いてあることも含めてまとめました。
蛹化の前兆を把握していれば、幼虫の脱走を未然に防げるでしょう。
アゲハチョウの幼虫が蛹になるまで
蛹化が近い終齢幼虫に現れる変化を現れる順に書きます。
体液の流れが見えてくる
まず、幼虫の背中に流れる体液がはっきり見えるようになります。
こんな感じで。
(クロアゲハ)
こうなるまでには、夏場なら終齢幼虫になってから5日(クロアゲハなどの大型種はプラス1~2日)ぐらい経過しているでしょう。
気温が低ければ、それなりに日数は増えます。
しわが寄ってくる
それから2日ぐらい経過すると、幼虫の体にしわが寄ってきて、眼状紋の後ろがポコっと凹みます。
こんなふうに。
(ナミアゲハ)
奥が蛹化間近。手前はまだ。
蛹化が近い幼虫を正面から見ると、
こんな感じです。
食べなくなり動かなくなる
しわが寄った幼虫は、そのうち餌を食べなくなり、おしりを下に向けて動かなくなります。
こんな感じでひたすら排泄。糞の形状も変わります。
糞の変化に関してはこちらの記事をご覧ください。
ガットパージ
そのうち、おしりをひょいと横に出します。
こうなったら、間もなく液状便を排泄します。
こんな感じで。
だいたいこのように、湿り気のある大きめの糞が1個出た後に、液状便が続きます。
この幼虫最後の排泄をガットパージ(gut purge)と言います。蛹化に備えて、体内の余分なものを排泄するんですね。
ワンダリング
ガットパージが済むと、ほとんどの幼虫は数分後、蛹になる場所を求めてさまよい始めます。
この行動をワンダリングと言います。
ワンダリング後の対応はこちらの記事でご覧ください。
ガットパージの後、なかなかワンダリングを始めない幼虫が稀にいます。我が家では、液状便を垂れ流しながらワンダリングした幼虫がいました。(^^;)
アゲハチョウの幼虫が蛹になるまで【まとめ】
以上、アゲハチョウの幼虫が蛹になるまでの期間に現れる5つの変化を挙げました。お役に立てば幸いです。
蛹化前後の飼育方法を含む総括的な情報は、こちらの記事でご覧ください。
2022/8/28,2024/5/27
コメント