アゲハ飼育日誌2020年第53稿:
このところ暖かい晴天が続き、窓辺の片翅蝶が幸せそうに見えます。
無精卵が日に日に増えてきました。
消滅村
2020.10.24
かみさんが外で見掛けた幼虫を気の毒がって連れてきたり、餌用に採ってきた食草に幼虫が付いていたりで、アゲハ村はまだしばらく続きます。
ナミアゲハ村
8匹。まだ3齢もいます。
クロアゲハ村
1匹だけ。寂しい。
アオスジ村
一番の大所帯、16匹(4齢8匹、5齢8匹)。
番外アオシャク村
ここにクスアオシャクが4匹います。
わかりますか?
以上、4村。
豊島区が消滅可能性都市なら、こちらは消滅確実村。
あと2~3週間か。
最後の蛹化
2020.10.25~26
日曜日の朝。ダンボールのふたを開けたら、クロアゲハの幼虫が壁に張り付いていました。
ビン刺しの枝は居心地が悪かったようです。
別のビン刺しに移動後、夜9時頃、ガットパージ~ワンダリング、アクリルケースに移動。
月曜日の朝、糸掛け。
蛹on蛹にならないように、先客の蛹をガード。
月曜日16時には、くの字の前蛹になっていました。
おそらくこれがクロアゲハ今季最後の蛹化。
我が家初のクロアゲハ越冬を願います。
蠕動脱走
2020.10.27
火曜日の朝、こちらはダンボール箱を抜け出して、ふたの上で鎮座。
箱とふたの間のわずかな隙間から、あのアオスジアゲハ特有の蠕動(ぜんどう)でずんずん出てきたのでしょう。
ここで力尽きて、休んでいたのかもしれません。
アオスジアゲハがワンダリングを始めたら、暖かいうちはベランダのクスノキに移します。
まだ大丈夫でしょう。
蛹初見
2020.10.27
こちらは初めて見るクスアオシャクの蛹。
本来は糸で貼り合わせた葉っぱの中で蛹化するため、こうなることはありません。
かみさんの手が当たって、葉っぱを止めていた糸が切れてしまったようです。
幼虫はこうですから、かなり縮んだというか、圧縮された感じです。
クスアオシャクは越冬するのか。
街灯下のアゲハ
2020.10.27
前回の日誌 短日処理の疑問で、街灯下のアゲハは越冬できるのかとお尋ねしましたが、こんなコメントをいただきました。
ももりさん、ありがとうございました。
やはり、そうでしたか。
自然界で羽化できる個体は少ないとはいえ、かわいそうですねぇ。
寒空で運よくペアリングできたとしても、子孫は残せないでしょう。
おまけ
ちょび髭。
私も若い頃、こんな時期がありました。
2020/10/29,2022/2/13
コメント
はじめまして。九州に住む飼育歴5年目の者です。
街灯で越冬するかしないかについて、私の経験を少し紹介します。
(幼虫は見つけ次第家に持ち帰り、短日処理をしました)
ガソリンスタンド(夜10時まで明るい)の目の前にある楠木にいたアオスジアゲハの終齢幼虫は羽化しましたが、その他の若齢幼虫は越冬しました。ホームセンター(夜8時すぎまで明るい)にいたキアゲハの終齢幼虫は羽化しましたが、終齢への脱皮準備中の子達は越冬しました。間一髪ですね!また、公園の街灯の真下にいた終齢のジャコウアゲハは羽化しましたが、3mほど街灯から離れていた終齢幼虫は越冬しました。
越冬するかしないかは、街灯の光のあたり方によって違うのかな、と思いますが、はっきりとどのくらいというのは全くわかりません。運悪く越冬蛹にならなかった子は、自然状態では寒くて羽化できないか、羽化不全になるのだろうと思います。
なので、街灯の影響を受けているであろう幼虫たちを保護しているのですが、70匹以上います。
モンキアゲハだけで40匹程(1齢〜3齢)いまして、カラスザンショウがもつかどうか戦々恐々としています!
最後に、館長様のブログは奥様とご一緒にアゲハ愛に溢れていて、素敵だなぁと思います。
これからも楽しく拝見させていただきます。
貴重かつ詳細な情報をありがとうございます‼
結論は、同じ街灯下でも蛹化した場所によって、羽化か越冬に分かれるということですね。
この時期に若齢幼虫70匹飼育とは大変ですね。モンキアゲハはいまだ実物を見たことがなく、羨ましい限りです。
食草はメルカリやラクマなどで買えるかもしれません。
最後の心温まるコメントにも感謝致します。とても嬉しいです。
これを励みにゆるゆる続けていこうと思います。