アゲハ蝶の幼虫を育てようと思っていますか?「幼虫の成長過程ってどんな感じなんだろう」「どれくらいの期間でどんな変化を遂げるんだろう」。そんな疑問があるかもしれません。
我が家では毎年アゲハチョウの飼育を楽しんでいます。この記事ではアゲハ蝶の幼虫が孵化してから、蛹化、羽化して、成虫になるまでの成長過程を書きます。
この記事をご覧になれば、アゲハ蝶の各形体ごとの期間や変化の様子がわかります。
アゲハ蝶幼虫の成長過程【卵から蛹になるまでの期間】
まず、アゲハ蝶の幼虫が孵化して、蛹になるまでの成長過程を見てみましょう。
卵の期間
卵の期間: 3~5日
大きさ: 1mm前後
産卵直後の卵は透き通るような黄色。やがて幼虫の影が現れ、孵化します。その間も寄生される危険があります。
卵に関する詳しい情報、孵化の動画はこちらの記事でご覧ください。
1齢幼虫の期間
期間: 2~4日
大きさ: 2~5mm
孵化直後は黄土色。徐々に茶色が濃くなり、中央に白い筋が見え始めます。
2齢幼虫の期間
期間: 3~5日
大きさ: 5~10mm
中央の白い線が目立つようになり、鳥の糞ぽくなってきます。
擬態ですね。
3齢幼虫の期間
期間: 3~5日
大きさ: 10~20mm
突起が目立つ(脱皮直後は黄色が強い)ようになります。
4齢幼虫の期間
期間: 3~5日
大きさ: 15~25mm
全体的に黒っぽい緑色になります。
こんな感じで脱皮して、5齢幼虫に。
1~4齢幼虫が寄生される可能性は5齢幼虫より低いとはいえ、全くないわけではありません。
アゲハチョウの寄生虫に関しては、こちらの記事をご覧ください。
5齢幼虫の期間
期間: 5~7日
クロアゲハなどの大型種はプラス数日。
大きさ: 20~45mm
終齢幼虫(幼虫の最終形態)は通常5齢幼虫ですが、ごく稀にもう一度脱皮して6齢幼虫になることがあります。
5齢幼虫になると、寄生される確率が格段に上がります。寄生バエや寄生バチに発見されて、表皮や周囲の葉っぱに卵を産み付けられるからです。
かわいそう。
アゲハチョウの寄生虫に関しては、こちらの記事をご覧ください。
前蛹の期間
期間: 1~2日
5齢幼虫が糸掛けをして、くの字になった状態。
こうなった当日か翌日には脱皮して蛹になります。
アゲハ蝶幼虫の成長過程【蛹から蝶になるまでの期間】
では、蛹になってから蝶になるまでの成長過程を見てみましょう。
蛹の期間
期間: 7~10日
クロアゲハなどの大型種はプラス数日。越冬蛹ならプラス越冬期間。
終齢幼虫は蛹化の時期になると、ガットパージ(余分な体液の排泄)、ワンダリング(蛹化の場所探し)の後、糸掛けをして前蛹になり、生涯最後の脱皮をして蛹になります。
その一連の行動に関しては、こちらの記事をご覧ください。
成虫の期間
期間: 2週間以上
室内飼育の場合はもっと長くなります。特に冬期はあまり動かないため長生きし、我が家では最長2か月ほど生きました。3か月以上生きたという話を聞いたこともあります。
こんな感じで羽化します。
揺れちゃって、すみません。
成虫はペアリングの相手を求めて飛び回り、雌は死ぬまでに200個ほど産卵します。
卵から成虫になるまでの期間
アゲハチョウの卵から成虫までの期間をまとめるとこうなります。
卵の期間 | 3~5日 |
1齢幼虫の期間 | 2~4日 |
2齢幼虫の期間 | 3~5日 |
3齢幼虫の期間 | 3~5日 |
4齢幼虫の期間 | 3~5日 |
5齢幼虫の期間 | 5~7日 |
前蛹の期間 | 1~2日 |
蛹の期間 | 7~10日 |
成虫の期間 | 2週間以上 |
卵から成虫になるまでの期間は約1か月
クロアゲハなどの大型種はプラス1週間から10日前後。気温が低いと、それなりに日数は増えます。
幼虫が食べる葉っぱと育て方
ここまでアゲハ蝶幼虫の成長過程を見てきましたが、幼虫の飼育は難しくありません。食べる葉っぱ(食草)はアゲハ蝶の種類によって異なります。
準備するもの、飼育環境の設定や餌やりなど、幼虫の育て方はこちらの記事でご覧ください。細部に至るまで事細かに書いてあります。
まとめ: アゲハ蝶幼虫の成長過程
以上、アゲハ蝶幼虫の成長過程について書きました。
ポイントは以下のとおりです。
お役に立てば幸いです。
アゲハチョウの総括的な情報は、こちらの記事でご覧ください。
2024/4/3
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