「クロアゲハの一生って、どんな感じなんだろう」と思っていたところですか? 孵化、羽化の様子は見たことありませんか?
この記事ではクロアゲハの一生について書きます。我が家では毎年10匹以上は育てていて、いろいろわかりました。
この記事をご覧になれば、クロアゲハの卵が成虫になるまでの様子がわかります。孵化、脱皮、羽化、吸蜜の動画もご覧ください。
クロアゲハの一生
クロアゲハの一生を4つのパートに分けました。
孵化~卵から鳥の糞まで
クロアゲハは大型のアゲハチョウ。卵も大きいです。

左の黄色い卵はナミアゲハ、右のオレンジ色の卵がクロアゲハ。
概ね産卵後5日前後で孵化します。こんなふうに。
このように最初は白っぽい体ですが、すぐに色が濃くなります。
このあと通常は4回脱皮を繰り返し、5齢幼虫、いわゆる青虫になります。
ごく稀に5齢幼虫で脱皮、つまり5回脱皮する個体がいます。

1齢幼虫

2齢幼虫

3齢幼虫

4齢幼虫
白い模様が入ると“鳥の糞”と呼ばれます。擬態ですね。
脱皮~鳥の糞から青虫に
これは4齢幼虫が脱皮して、5齢幼虫(青虫)になるところ。
このあと、脱け殻を食べます。
これがどんどん大きくなって、こうなります。

7cm弱の巨大青虫。
ここまで大きくなるのは稀。大抵は6cm止まりです。

ナミアゲハの幼虫はせいぜい5cm止まりです。
クロアゲハの幼虫にはおもしろい特徴があります。詳しくはこちらの記事でご覧ください。
蛹化~青虫から前蛹を経て蛹に
青虫は概ね1週間前後(寒い時期はそれ以上)で糸掛けをして、前蛹になります。
糸掛け。(5倍速)

前蛹
前蛹は1~2日で脱皮して蛹になります。

蛹
アゲハチョウの青虫が蛹になるまでの様子は、こちらの記事でご覧ください。
羽化~蛹から成虫に
蛹化後、夏場なら2週間前後で羽化します。
羽化までの日数は気温が低いと長くなり、1か月以上かかることもあります。
こんなふうに。
まっ黒なので、エイリアンが出てくるみたいですね。

羽化した後は翅を広げて乾かし、2~3時間で飛べるようになります。まともに飛べるようになったら、外に放してペアリングできるようにしてあげましょう。
我が家では放蝶する前に、スイカで栄養補給させたことがあります。
ずっとへばりついて果汁を吸っています。指で突ついても離れません。

2時間以上とまってました。
クロアゲハの寿命に関しては、こちらの記事をご覧ください。
クロアゲハの一生【まとめ】
以上、クロアゲハの一生、卵から成虫までの様子を書きました。
クロアゲハは魅力的なアゲハチョウです。幼虫も成虫も大きく、貫禄があります。性格は温厚で、人馴れした幼虫は滅多に臭角を出しませんし、成虫は触っても逃げません。
ナミアゲハと比べれば希少種ですが、ナガサキアゲハやカラスアゲハほどではありません。分布域は広く、本州以南、つまり北海道を除く日本全国で見ることができます。
飼育も特段難しいことはありません。一度育ててみるのはいかがですか?
アゲハチョウに関する総括的な情報は、こちらの記事でご覧ください。
2018/1/14,2024/11/12
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